特別授業「室礼教室」

• 2011年2月15日

 

 今日は、全日制コースの特別授業、室礼(しつらい)の教室に生徒達とお邪魔して来ました。“洋風”の生活習慣が当然となった現在では、日本古来の生活文化の方が、“特別”になってしまいました。「室礼三千」の山本先生は、「室礼とは、大自然の営みを観念的に縮小して、室内で行う生活文化である」と定義されています。この意味では、庭園と室礼は、“表裏一体の関係”ということになります。イコール、庭の世界で働く人にとっては、大切な知識でもある訳です。
杉並区浜田山の閑静な住宅街にある「室礼三千」の教室は、まさに、庭園と室内空間の関係を肌で感じることができます。下の写真は、教室から眺めたお庭の風景。雪景色で更に風情がアップしていました。
そして今回は、“雛まつり”にちなんだ室礼をみんなで作らせていただきました。流し雛の人形や雛あられもお米を炒って作ってみたりと、実際に手を動かして体験することで、「室礼」の意味合いを肌で感じることが出来ました。雛あられで「川を描く」あたりの考え方は庭園の技法と、ほぼ一緒。私たちのご先祖様は、「自然を敬う感性」が凄まじかったんですね。
そして、“雛節句”の完成です。如何でしょうか?かなり、“絵”になっていると思いますが...
その後は山本先生の「深いお話」を聞かせていただきながら“お茶タイム”で小休止。おいしい和菓子もご馳走になり、あっという間の3時間でした。
改めまして、貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。生徒達も大満足だったようです。山本先生、室礼教室スタッフの皆様に心より御礼申し上げます。